なぜ歳をとると片付けられなくなるのか

近年核家族化が進み、親家族と息子夫婦は別の地域に住む形態がとても増えてきております。それに伴い、実家のゴミ問題に直面している家庭が増え問題となっています

実家に戻ると自分の部屋だった場所が物置部屋になっていることはありませんか??

両親がモノを捨てない性質(たち)で帰省するたびに物で溢れていませんか?

両親が使いもしないもの、賞味期限が切れてしまうくらい食べ物を購入してしまいがちではありませんか?

年末年始やお盆など、帰省するたびに両親の家の片付けに頭を悩ませる・・・

現在の日本は超高齢化社会です。誰にも見つられず気づかれずになくなってしまう孤独死、隣近所や地域とのコミュニケーションの取れていない独居高齢者、一人では生活が困難なほど体が弱り介護が必要な老人など高齢社会の悩みは多く、ゴミの問題もそのひとつです

最近は便利屋や片付けを取り上げたテレビ番組などで度々取り上げられるが、自分の背丈よりも高く積み重なった大量のゴミ、家の中だけじゃなく外にまでゴミであふれかえり、その異様な光景と異臭を放つ「ゴミ屋敷」と呼ばれるものは全国、世界中に多数存在します。そしてその住人の多く割合を占めるのが独居老人なのです

いま、「片づけられない高齢者」たちが問題化しています

  • ゴミが溜まりすぎ入ることができない部屋がある
  • 足の踏み場もない部屋
  • 寝る場所ですらゴミで埋まっている
  • トイレは汚物が散乱している
  • 何年も賞味期限が切れている食べ物をまだ捨てずにいる

そんな生活を送っている高齢となった親を心配し、子供や親戚が助けるつもりで掃除・片付けしようとしても、余計なお世話だと思わんばかりのあからさまな不機嫌な顔をされたり、時には激怒されたり・・・。

事態は本人が思っている以上に深刻で、心から心配しているのに、思いは届きません

一緒に暮らしていたころはしっかりしていた両親がなぜ・・・?なぜ片付けられないのか

なぜ年をとると片付けられなくなるのか。

ゴミ屋敷に住む老人に共通しているのは“孤独”です。退職し人とのコミュニケーションがなくなった、他人との妻や夫との離婚・死別など原因はいろいろとあります

きっかけは小さいことがです。「(使う予定はないけど)捨てるのがもったいない」「傷んでいるけど、捨てるのはもったいない」「ご近所さんにごみの捨て方を注意された」「一度体調を崩した」などなど・・・

若い人ならゴミが溜まっても自ら頑張って捨てることはできますが、老人は体力的に難しく、ゴミを溜め込みがちとなります。そして老人の多くが「人の世話にはなりたくない」と思っています。

「片付け用と思えばいつでも片付けられる」「ゴミではない。全部財産だ」「思い出の品なので一つも捨てたくない」

ゴミだらけの家になっても、なかなか人に助けを求めることをしない。こうした状況が事態をますます悪化させ、ゴミが山積みとなっていきます。

片付け業者に掃除や片付けの依頼をすることとなった理由は多くの場合が自らの意志ではなく、近隣や管理会社からのクレーム・入院のタイミング・親族からの半ば強制的な依頼、そして孤独死などです。

今後も増え続けるであろう高齢者のごみ問題。親や身近にいる老人をゴミ溜めで生活させないためにも、周囲が早期に異変に気付き、時には本人の意思に反してでも片付けを行わなければならないのかもしれません

→一人暮らし世代4割へ 社会との関わりが薄く