ビス穴を空けずにL字金具を取り付けるには?窓エアコンの取り付けの立ち上がり問題

ここ最近は多忙を極め、仕事もプライベートも大忙し。

休みの日も返上であちこち依頼をこなして回っております。とくにここ最近多くお問い合わせを頂いているのが「窓エアコンの取り付け」の依頼。

去年の夏は札幌でも熱帯夜を記録し、寝られない日々を過ごした人も多くいたはず。窓エアコンを取り付けたくても品切れで購入すらできず、扇風機で我慢した人たちがたくさんでした。(僕もその一人でした)

去年のような失敗を繰り返さないよう暑くなる前に早めに設置を希望する人が多く、6月を迎えたあたりから徐々に相談件数が増えていきました。

依頼が増えて忙しくなり自由な時間が減ると困るのが「ブログの更新」。ちゃんと営業してますよ!仕事してますよ!と周知してもらうためにもなるべくマメに更新はしてきましたが、

例年に続き繁忙期のためブログの更新頻度が大幅に落ちております。

また、スケジュールがかなり埋まっておりますので緊急を要する作業が対応できないことも今後増えていくことが予想されるので(既にでていますが)ご予約の方は早めにご連絡をいただけると助かります。

令和4年5月23日追記:窓エアコンの設置に関する見積もりに関して大事なお知らせ→【窓エアコンの見積もり撮影について】

窓エアコンは立ち上がりの金具の取り付けが最も難しい

スライド窓へ設置

スライド窓へ設置

先日最新の窓エアコンを見るために電気屋さんへ訪れると、お店のポップ(広告)には「自分たちで簡単につけられる」「30分で取り付け完了」と書かれていました。

たくさん窓エアコンを取り付けている僕から言わせてもらうと、その宣伝文句を見て「そうかなぁ、そんなに上手くいくかなぁ」と思いました。

なぜなら取り付ける人はドライバーも滅多に使ったことがない、脚立も持ってない、当然ながら電動ドライバーも持ってない、(建築系の)知識もない、そんな人達ばかりなのです。

取り付けに慣れている僕ですら、物凄く取り付け条件が良く、説明書も読まずにテキパキと取り付けて30分かかります。それを工事説明書を読みながら、「こうかな?こういう意味かな?」「この部品はどう使うのかな?」と悪戦苦闘必須で取り付けはじめ、30分という短時間で設置完了できるとは思えません。

常識ある人ならば購入前に「ほんとにそんな短時間で取り付けられるかなぁ」と疑問に思うことでしょうが、その不安は正しいです。

立ち上がりを作るための純正L字金具は小さい?

(左)純正金具 (右)別売り金具

(左)純正金具 (右)別売り金具

とくに難しいのが「立ち上がりにどう枠(わく)をとりつけるか」ということ。最初の方に行なう個人的には最も難関の部分です。

窓サッシの立ち上がり部分に枠を取り付けるわけですが、付属されているL字の金具は小さすぎるのです。

上記画像がその比較画像なのですが、僕が用意した金具は右にあるもの。その左にあるのが純正の金具です。

純正の金具を設置しようと思っても小さすぎて樹脂サッシ部分の立ち上がりよりも位置が必要な高さには程遠いのです。枠を固定するためには立ち上がりが他よりも1センチ以上は高くなければねじ込みの固定ができません。

この純正金具では長さが足りないのです。ちなみに手前の樹脂サッシ側は強度の問題で取り付けることはできません。

持ってきた金具と純正品を見比べてもらうとわかるように、もう一回り大きなL字金具を用意すれば取り付けるのに必要なだけの高さを出すことができます。

傷つけずに付けられる?原状回復ができるかがポイント

穴を空けずに取り付け例

穴を空けずに取り付け例

枠を取り付けるために必要なL字の金具に関しての難題は「高さ問題」だけじゃなく、もう一つの難関が「ビス穴問題」です。

窓エアコンを設置する人の多くが賃貸物件です。原状回復するためにも新規でビス穴は空けたくないところ。

そこでポイントとなるのが窓枠を壁に固定するために打たれているビス穴を再利用すること。

このビス穴はしっかりと固定してありますし、ビスの長さも長いので固定には適任です。

このビスを一度取り外し、L字金具をかませてからビスを再び戻せば穴を新規で開けることなく設置が可能です。

付属のL字金具はビス穴が既に空けられており、大抵は窓枠のビス穴と位置が大きくずれ込みます。

純正金具にしろ、別売り金具にしろ、外した窓枠のビス穴の位置にあわせて1ミリ以下で正確に穴あけしないといけないので精密な計算と技術が必要になります。

こういった作業が必要なお家があまりに多いので、先に述べた「自分たちで簡単につけられる」「30分で取り付け完了」という名目が心の中で「そんなわけあるかい!誇大広告でしょー」と思うわけです。

そもそも自分たちで取り付けられるのか問題

想像より時間がかかることを肝に銘じておきましょう

想像より時間がかかることを肝に銘じておきましょう

窓エアコンをここに付けられるのか、何センチの金具が必要?何センチ部分に穴あけが必要??などなど検討して慣れたスタッフがテキパキと取り付けても1時間強。

確かに自分たちでも設置できるかもしれませんが、用意ではないということだけ頭に入れておいたほうがいいです。

窓エアコン本体は重さが20キロを超えますので、多少なりともパワーが必要です。窓枠を設置するにも下部だけじゃなく上部の固定もあるため身長180近い僕でも踏み台がないと取り付けはできません。故に女性やお年寄りでは設置が難しいかもしれません。

自身でも設置が可能!と謳っているとはいえ、無理して本体や家を壊しては元も子もありません。

電気屋さんにて新品を購入した場合は別途負担で取り付け工事もしてくれるところが多いようなので、自身で設置することに関して自信がない方はお金を払ってでも業者にお願いするのが無難でしょう。

令和4年5月23日追記:窓エアコンの設置に関する見積もりに関して大事なお知らせ→【窓エアコンの見積もり撮影について】

以前の窓エアコン設置ブログはこちらを御覧ください


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