便利屋さんに除雪代行の依頼を頼むと・・・?

札幌にて便利屋さんを営んでいる業者は数えきれないほどたくさんいます。今の時代は一昔前のようにチラシを配って集客するよりもネットを通じて世間に認知してもらい仕事を受注にこぎつけるほうがずっと多くなりました。特に便利屋というお仕事はサービスの幅が広く、また地域や季節によっていろんな依頼が舞い込んできます。その中でもこの札幌で冬の時期限定の代表的な依頼として、“除雪”の依頼があげられます。
インターネットで“除雪 依頼 地域名”と検索するとたくさんの業者を見つけることができると思います。
今回は除雪の依頼をプロに頼むとどのような流れになるのかをご説明したいと思います。


除雪のプロって何者?普段は何してる人?

冬の時期限定で企業、または一般人相手からの依頼を受けて除雪をすることによって稼いでいる集団がいます。それは何者なのかというと・・・

  1. 便利屋さん
  2. 冬に仕事が激減する職の人
  3. アルバイト

のいずれかがほとんどです。
①の便利屋さんが冬に除雪の仕事をするのはわかりますが、
②の人たちとは主に冬になると仕事が減る建築業の職人さんが多いのです。塗装屋さんや庭師さん、土方の皆さんは冬になると仕事が減ったり、またはまったく無くなったりしてしまいます。食つなぐためには何か冬の間も仕事をしなければなりません。その冬の間だけの仕事として“除雪”を行う人も札幌では少なくありません。夜中に一生懸命にタイヤショベルやトラックなどの重機で除雪・排雪をしてくれている人たちですね。
③の方たちは企業か線路沿いや工事場所など部分的な除雪をしてくれる派遣やアルバイトの方たちです。
普段はほかの仕事、本職がある人たちがこの雪の季節にだけ“除雪のプロ”になるのです!


どんな人たちが依頼してくるの???

北海道に住んでいる人たちにとって冬に除雪をすることはあたりまえであり、子供のころからの習慣でもあります。普段は自分たちで除雪をしていた人たちも、「ここはプロに頼もう」と思ってしまう事情があるのです。除雪のプロに仕事をお願いする人たちは理由をリサーチすると以下のことがあげられます

<体調不良や怪我をしていて除雪することができない>
・・・寒い時期の冬に風邪や体調不良はつきもの。具合が悪いのに除雪という重労働はできませんよね。また、転んで足や手を怪我してしまうこともあります。除雪をしていると突然の腰痛に見舞われることだってあります

<除雪をしている時間がない>
小さな子供や赤ん坊の世話で目が離せない忙しい人、毎日仕事が忙しく除雪をしている暇がない人はたくさんいます。しかし除雪せずにほおっておけば、アッという間に1メートル以上の雪が積もり、家を押しつぶしてしまうかもしれません

<雪が硬くて困っている>
雪というのは降ったすぐであればフワフワしていて簡単に雪かきができるものなのですが、数日時間がたった雪はそうもいきません。圧雪や雪解けなどで氷のようにカチカチになってしまった雪はスコップを跳ね返すほどの硬さになります。
また、三角屋根のお家から雪崩落ちてきた雪は時に氷の塊となっており、手に負えない状況になるはずです

<雪のせいで家が潰れそう(壊れそう)>
屋根に積もった雪は時に1メートルを超えることも珍しくありません。雪というのは1立方メートルあたり1トンという重量になります。その重みで家や物置をつぶしてしまうことがよくあります。また、三角屋根から雪崩れた雪がたまりにたまって自分の家の外壁をへこませてしまったり、穴をあけてしまうこともあります。家の修繕費で数十万数百万の費用がかさんでしまう前に、除雪を依頼する人はとても多いです

<そもそも除雪の道具がない>
雪国に住んでいて除雪道具がない人なんているの?と思う人もいるかと思いますが、意外とたくさんいます。それは出張で短期間札幌に来ていた人や北海道に引っ越してきたばかりの人です。車が雪で埋まってしまった・・・。除雪の仕方がわからない・・・。そんな人達は毎年目にします

<高齢のため、除雪する体力がない>
高齢になると昔のような馬力はでないもの。北海道では除雪中の落雪や屋根からの転落による事故で毎年のように数名の死者を出している現実があります。離れて暮らすご両親が心配で・・・。親を楽させたい・・・。高齢化社会が進む切実な現実があります

<隣人やご近所さんを気にして・・・>
自宅の屋根から落ちた雪がお隣さんの敷地内へ入ってしまっている!
子供が行き交う道路に自宅の雪庇(せっぴ)が落ちそうで危ない!
そういった周り御近所さんの目を気にして除雪を依頼してきます
また、長いこと家を留守にし除雪をしていないと、人がいないのをいいことに泥棒に入られるケースがあります。除雪は防犯の役目も果たしているのです。


どの業者がいいの?どんなサービスをしてくれるの??

まずは業者探しです。冬の時期になれはたまにチラシが投函されることもありますが、タイミングよくチラシは来てくれません。ここはインターネットで検索するのが一番手っ取り早いでしょう。
“除雪 依頼 地域名”などと検索すると地元の除雪業者を見つけることができると思います。
さて、検索すると業者はたくさん出てくると思いますが、どの除雪業者が良い業者なのかはなかなかホームページ上では判断できません。
お勧めなのは実際にお電話をしてみて業者の雰囲気を感じるのが最も正確だと思います。会社の顔である電話口の相手がぶっきら棒であったり、上から目線の態度であったりするのは論外です。ホームページは立派でも実際良くない態度の業者はたくさんいるので、そこで簡単に判断することができるでしょう。親身になって相談に乗ってくれる人は、仕事っぷりも丁寧であったりするものです。
激安の業者は雑な仕事をする業者も多いのですが、反対に金額が高い業者はただボッタクリをしているだけです。除雪の平均金額である1時間2500円~3500円ほどの業者を選ぶのが無難であると思います。
また、企業によっては「手作業はできるが重機はない」ところや「重機による除排雪はできるが手作業はやっていない」というところもあるので、よく確認しましょう


除雪の費用はいくらなの??

除雪にかかる費用はホームページ上、または電話口でおおよその金額は教えてくれると思います。除雪の場合はそのほとんどが“作業時間”で決まります。

<除雪の費用>
除雪や氷割り作業の平均金額は1名1時間2500円~4000円ほどが相場となります。多くの業者が2人一組で現場に来るため、金額は2名1時間5000円~8000円といったところでしょう。
それに出張費1000円~3000円が加算されるため、おおよそ1時間の除雪作業を行ってもらった場合は税抜き1万円前後の費用がかかります
また、時間制ではなく雪の量をみて「これくらいの量なら一発いくら!」と固定金額を提示してくる場合もあります。

<屋根の雪下ろしの費用>
屋根の雪下ろしはあくまで屋根の雪を下に落とすだけの作業となります。当然下に落とした雪は自分の敷地内であり、その雪を除雪する場合は別途除雪費用が加算されます
庭や裏手などの一か所に全て落とすために物凄い雪の量になります

同じ除雪でも屋根の上の除雪では金額が異なります。これは高所作業の場合のほうが危険度が圧倒的に高いことと、作業方法や道具に違いがあることが理由です。
特に札幌では多く見られる三角屋根のような傾斜がある屋根の場合は作業中に滑り降りて大怪我をしてしまう可能性があり、より高額費用になることが多いです。
屋根の雪下ろしの平均金額は1名1時間3000円~5000円ほどが相場となります。除雪に比べ1時間当たりプラス1000~2000円ほど費用が加算されます。
時間制ではなく、固定金額でプラス1000円~3000円を提示してくる場合もあります。
基本的には長い脚立や2連ハシゴを使って上るのですが、まれに屋根の上に行くことができない高さの場合や、あまりに滑る材質の屋根の場合には作業を断られることがあります。

<雪庇(せっぴ)落としの費用>
雪庇という言葉を知らない人も多いと思いますが、雪庇とは屋根の雪が強風や雪解けによってせり立つように大きくなり、今にも落ちてきそうな状態のことをいいます。
ツララとは別物で、強風の場合は一晩で巨大な雪庇ができることもあります。雪解けによる雪庇は雪ではなく氷の塊になっているため、除去には時間と高額費用になる場合があります。
雪庇落としの平均金額は6000円~12000円ほどが相場となります。費用に差があるのは、雪庇の状況や難易度によって作業時間や作業工程が異なるからです。
雪庇の除去は状況によっては細かく小さく少しずつ崩していくことが困難な場合があり、雪庇の下に物置や植木、ガス管や隣の家の敷地がある場合は作業を断られることもあります。作業の際は、“破損による被害は一切の保証ができない”と説明を受け、了承したうえでの作業となります。

<排雪作業の費用>
排雪とは手作業や重機によって雪をトラックで排雪場まで運んでもらえるサービスのことです。トラックは多くの場合4トンの平ボディのトラックであり、タイヤショベルとトラックの2台でくる場合が多く、トラックのあおりが出ない程度に雪を積んでいってくれます。
排雪の平均金額は8000円~10000円ほどが相場となります。
敷地外などタイヤショベルが入ってこられる場所まで雪を運ぶ必要があります。業者によっては除雪と排雪をセットでやってくれるところもあります。また、雪に隠れた障害物は作業員には見えません。重機による作業は排雪の量や壁への傷つき、作業しに来てくれる時間などでトラブルが起こりがちなので、注意しましょう

依頼を断られるケースとは??

除雪の作業は電話口では状況が詳しくわからず、現場調査後に依頼を断られるケースが多々あり、時にトラブルを招きます。いくつか例を紹介します

<排雪場所が私有地外の場合>
基本的には排雪する場所は私有地内や住宅のわきに集めますが、時に自宅向かいの川や道路を雪捨て場に指定してくる場合がありますが、それは違法であり除雪業者を困らせてしまいます

<危険が伴い、安全に作業ができない場合>
三角屋根の雪下ろしの場合、今にも雪が全て一気に崩れ落ちそうな場合は作業スタッフの安全のために作業ができない場合があります。事実作業中に屋根から滑落するケースが後を絶たず、企業側も無理はしない傾向にあります。
また、単純にハシゴが届かなくて屋根に登れない、といったケースもあります

<破損の承諾がいただけない場合>
プロなら壁や外壁に傷つけずに作業するのは当然!と考える人は多いと思います。確かにスコップやママさんダンプなどでの作業での傷つきは作業スタッフの技術に左右されがちですが、そうもいかない状況もあります。
それがよくあるのが雪庇落としの場合です。雪庇があまりに大きくなりすぎ、隣の家の壁にぶつかりそうであったり、雪庇の下に灯油を入れるホームタンクやガスタンク、ソーラーパネル、物置小屋などがある状態です。そもそも雪庇落としの依頼をしてくる人の多くがそのような何らかのトラブルが起こる直前のぎりぎりの状態で除去作業を依頼してくるのです。このような場合、いくら除雪作業に慣れたスタッフでも、傷をつけずに除去ができるという保証はできません。「絶対に傷つけないで!」と言われると、作業を断られることになるでしょう

<時間指定の場合>
除雪作業は現場を直接見てみなくては終了時間がわからない場合が多く、予約通りの時間に来てもらいない場合があります。なので、10時~12時の間で到着予定、など時間に幅を持たせての予約という形になることがあります。前のお客様で時間を取られ到着が遅れる、または雪道のせいで思わぬ渋滞にはまり予約時間に間に合わない…そのようなことがよくあるので、私用の用事がある場合は余裕をもって行動しましょう