若者のゴミ屋敷化 

ゴミ屋敷にしてしまう人はみんな高齢者だと思っていませんか??実はそうではありません。たしかにメディアに“近隣住民に迷惑をかけているゴミ屋敷!”と取り上げられる家は、一軒家で庭先にまでゴミが散乱し、本人は聞く耳を持たない・・・。自らゴミを集めていて、理由は孤独だとか、近隣や社会とのちょっとしたトラブルだったり。理由はいくつもあります。

しかし、ゴミ屋敷化しているのは高齢者だけではありません。最近は20代~30代の若者のケースも増えてきているのです。若者の場合、高齢者とは違ってアパートやマンションに住んでいることが多く、ゴミを共用廊下などにまでは溢れさせないため、近隣住民に気がづかれていないことが多くあります。

高齢の方がゴミ屋敷になってしまう心理はわかります。年を取ったせいで片付ける体力がなくなったり、ボケてしまって片付けられなくなったり、妻に先立たれ家事が行き届かなくなったり・・・

そういった理由ではなく、ゴミ屋敷にしてしまう若者も近年よく増えています。テレビなどでたびたび取り上げられるゴミ屋敷・汚部屋の住人は、「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」「アスペルガー症候群」など、発達障害や「セルフネグレクト(自己放任)」「統合失調症」「認知症」と言われる精神疾患の可能性もありますが、「片付け方がわからない」という単純なケースも多くあります。

単なるズボラやだらしない性格の人という場合

片付けるのが苦手。片付けるのがめんどくさい。片付ける時間を取っていない。若者に多くみられるケースです。実家をでて一人暮らしを始めた若者は、家事は当然自分でしなければなりません。しかし生活の乱れや仕事の疲れからか、家事が滞ってしまい部屋に飲食のゴミがたまってしまったり、台所には洗っていない食器や食べ物の容器、たまった洗濯物などがありがちで、僕自身もそういった経験があります。

たとえ外では元気できらきらした生活を送っていたとしても、ゴミ屋敷となった部屋は自身の心の状態を表していると思います。若者のゴミ屋敷の場合は精神疾患よりも一恋愛や就職などの一時的なトラブルによるケースも多く、一度片付けてしまえばそのあとは普通の生活を送るケースが多く、片付ける側の僕らもやりがいを感じます。