雪庇落としのご依頼の際に難易度(費用)が上がるケースとして、何かの破損の危険性がある場合があります。雪庇の下に窓ガラス、ガスタンク、ボイラー、室外機、植物、換気口、風除室、サンルーム等があげられますが、最も難しいのは“電線”がある場合です
テレビの線や電話線などのケーブルが絡んでくると作業は容易ではありません。業者によっては「うちでは作業できません」と断られるケースがほとんどになります
今回はそんなシチュエーションでの雪下ろし作業となりました
ケーブル絡みの雪庇!慎重な作業が求められる・・・
本日は札幌市中央区にてRC造(鉄筋コンクリート)マンションの【雪庇落とし】のご依頼に緊急出動しました。4階建てのコンクリートマンションの屋根に大きな雪庇が垂れ下がり、もし落下したら確実にケーブルに直撃してしまう状況にありました。
下から見てみてもやはりケーブルへの接触は避けられない状況にあります。このままにしておけば雪庇はさらに成長していき、いつかケーブルへ直撃してしまうことでしょう。
ケーブルが断線してしまえば大がかりな修理が必要になり、住んでいる住民達へ大変ご迷惑になると思います。そうなってしまう前に前に今の段階で除去する必要があります
流石に4階マンションとなると高さがいつもの倍以上ありとても迫力があります。落とした雪が時間差で衝撃音が聞こえるのが怖さを増長させます。
今回も万が一雪の落下地点に人が入り込まないようにパイロンを設置して立ち入り禁止にしています
ちなみにこういったマンションは屋上に行くための室内階段がある場合と、外ハシゴの場合があります。今回は外ハシゴで上に登ったのですが、4階建ての高さをハシゴを上るというのは中々ドキドキするものです。少しでも手を滑らせたり足を踏み外せば大怪我に繋がります
今回のような雪庇の状況でも基本的には作業の仕方はいつもと同じです。
たとえ一気に落としても許されるシチュエーションでも普段から雪を細かく落としていたのはこういった慎重さが求められる場合にもいつも通りの作業で大丈夫だからです。
普段から練習していた経験と技術がこういう時に本当に役に立ってくれます
細かく削ったり(2019年2月4日ブログ参照)、雪を落とさない方法(2019年2月1日ブログ参照)などでうまくケーブルへの直撃を避けました。
電線絡みはものの十数分で無事終わりました
いつものように大きく雪を取って雪庇ができづらいようにしております。
雪庇ができる場所は必ず風の通り道であり、吹き抜ける場所です。さらに4階建ての屋上ということもあり、時より地面よりはるかに強い横風が発生することがあります。このように施工すれば窪みとなった雪の壁が横風から体を守ってくれる利点もあります
風向きや雪庇が出来上がる理屈を考えると角をもっと切ってスロープ状にしたほうがいいのかもしれませんが、いろいろ試して模索する必要がありそうです。挑戦と修正は大事ですね
もう一つベランダ上に大きな雪庇が・・・
今回の雪庇はケーブル絡みの箇所だけではありませんでした。奥のほうにもう一つ、コの字型に窪んだ部分にベランダがあり、こちらも同じ風向きの影響で大きな雪庇が出来上がっていました
2~4階の人は直撃はしないかもしれませんが、1階の人は大きなバルコニーになっていて、万が一外に出ているときに落雪してきたら命はありません。これでは恐くて冬はバルコニーに出てくることは絶対にないでしょう
こちらの部分の雪のことは依頼主様も把握していなかった場所だったのですが、作業日当日に担当者と話し合いこちらも急遽除去することにしました
雪庇の下から覗いたらかなりせり立っていることがわかります。高さは10メートル以上ありますし、あの雪庇の形状を踏まえると少しずつ落ちてくるのではなく一気に全て落ちてくることは間違いないと思います
左端だけ一部削ってみたのですが、やはり落ちてくるときの衝撃はすさまじく、四方が囲まれているため音や衝撃が反響して迫力がありました
普段の雪庇落としにかかる時間は30分程度。長くても1時間で終えることがほとんどです(落とした雪の除雪時間を除く)
しかし、今回は規模も大きく、2か所の作業となるため雪庇落としだけでも時間は2時間以上かかっております。除雪や雪下ろしと違って体を大きく動かすこともありませんので、非常に体が冷えます。高所作業で凍えて作業に支障が出たら一大事なので、普段は途中に休を休めることはないのですが、今回は途中休憩も挟みました
落とした雪の除雪作業!
落とした雪庇は1階の契約者様のベランダなので、このまま放置するわけにはいかいので全て除雪します。落とした雪がかなりの量だったのでその分ベランダはかなりの積雪になっています
厄介なことに、このベランダは外へ投げ捨てる場所に高さ180センチの壁があります。これを飛び越えて雪はねしなければならないので非常に重労働でした。
しかも防水加工のされた床はスケートリンクのようによく滑り非常に動きづらいです
叩き落した雪というものは見た目以上に重たく、180センチの壁を越えてほおり投げること約300回。やっとのことで全て雪かきしたときにはすっかり日が暮れかかっていました。
腕と腰に負担のかかる力作業で、この雪かきだけで1時間近くかかっています
ちなみに雪庇を落とす際に窓ガラスが破損してしまうのを防ぐために窓にはコンパネを立てかけておいてあります。高い壁の絡みもあって脚立で出入りしました
※作業前に入居者や管理会社へ許可を得ています
※除雪関連のブログはこちら
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